先日、カード会社から医療保険の勧誘の電話がありました。
我が家は医療保険について昨年の秋にかなり十分に検討を行っていたし、保険料も1年分前払いしているので切り替える気は無かったのですが、一体どんな感じで加入を誘うのかテクニックが気になり、ちょっと電話に付き合ってみましたのでその時のやりとりをご報告したいと思います。
フットインザドアテクニック
聞いたことあるでしょうか、フットインザドアテクニック。
小さなイエスを積み重ねることで最終的に契約・注文のイエスを言わせる古典的な手法で、最初のイエスのキッカケとして「お話だけでも!」と言って足先をドアにこじ入れてドアを閉めさせない様子から命名されたテクニックです。
本日はたつ雄様にお得な医療保険のご紹介なのですが、もし運転中などでなければ少しお時間いただけますでしょうか。
(医療保険は昨年秋に相当詳しく検討したし見直す気もないけど、どんな感じで勧誘するのか気になるからちょっと付き合ってみよう・・・)
どうぞ。
ありがとうございます。お得な保険料でご加入いただける医療保険でして、入院は日帰り入院から日額1万円が受け取れて、どんな手術でも1回3万円の一時金が受け取れます。さらに先進医療保険も2,000万円を上限にお受け取りできます。たつ雄様のご年齢ですと、月々●●●●円でご加入できます!
(保険料も今加入しているのよりは少し安いし保障内容は悪くないかもしれないがこれだけではなんとも・・・)
そうなんですね〜。
このお電話で契約お申し込みができますので是非!お電話だけでは不安だという方もいらっしゃいますし、電話でお申し込みの数日後に保険の加入内容をお知らせする書面が届きますからそちらで詳しくご確認いただけます。またこの保険がスタートする5月1日までにこのフリーダイヤルまでご連絡頂ければご契約のキャンセルもできますので申し込みされませんか?
(おい、いつの間にかもう申し込みの話になってるぞ・・・w それに後から書面で確認って、保険の加入内容なんて大事なことを後から確認ってどういうことだ・・・??)
なるほど〜。
ちなみに僕は相手のオペレーターが説明している間、相手が用意しているこちらが相づちを打つタイミングで敢えてうんともすんとも言わず無言に徹していましたので、相手はかなり説明しづらくなっていたと感じます。
その相づちを打つタイミングで小さなイエスを積み重ねさせるのがこのテクニックの作戦です。
なんか不利な商談かな〜?と思うような際には、敢えて相づちは打たずに無言になってみましょう。相手のペースを崩せるかもしれません。
魅力は前面に押し出すが不利な面は聞かないと言わない
いかがでしょうか。とってもお得な保険なので私どもも自信を持ってオススメしております!
ところで一つお尋ねしたいのですが、保険の更新に伴って保険料が上がったりしないんですか?先ほどの保険料月額は一生ずっとそのままなんですか?
・・・ええと、正確な情報をお伝えするために一度、保留音を流させていいただきますね。
みんな気になるところだと思ったんだけど、聞いたら保留になっちゃいました。
保留明けは、先ほどとは別の女性のオペレーター。先輩なのかな?最初の女性よりも少し落ち着いた感じの声でした。
更新についてのお尋ねですね。保険の更新は毎年1回、保険料は5年に1回の見直しとなります。例えばたつ雄様の5年後のご年齢の●歳ですと、保険料は●●●●円になります。
(やっぱり保険料上がるタイプか。しかもグッと高くなるじゃん!)
結構高くなっちゃいますね。保障内容と足元の保険料は魅力的ですが、5年後には今契約している保険の方が保険料が安くなっちゃいますね。
当社ではお客様の年代に応じたリスクを算出して適正な保険料を算出しており、特段に高いというわけではございません・・・
(教科書的な返答だな・・・w)
そうですね。だけど事実として5年後には今より高くなっちゃうし、その後も5年ごとに上がっていくんだったら負担はどんどん増えていくということになりますから、今回は見送らせていただきますね。
まとめ
フットインザドアテクニック自体は古典的な営業手法で、よく知られたやり方です。電話の保険勧誘などもそのようなオーソドックスな手を使ってくるんだなということが知ることができました。
一方で保険料が5年ごとに上がっていくなんていう話は(そういう保険が普通に売ってるのはそうですが)、説明を求めないと説明してくれないというのが注意すべきポイントと思いました。
お得な保険に加入できた!と思っていたら実は全然そんなことなかった、なんていう話になり兼ねません。
しかも基本的に以下の認識を持っておくべきと思っています。
- 向こうから持ち込まれる話に「お得な話」なんていうのはほぼ無い。
- オペレーターのお姉さんが言うとおり、保険は数理計算に基づいて保険料を定めているので会社間で条件が極端に違うというようなことはない(=見かけ上安く見えたりするのは保障の内容(保険会社が負うリスク)が異なるから。)
僕個人的には、日本の社会保険制度はかなり高度に整備されているので医療保険は不要だと思っていますが、妻がどうしても備えておきたいという意向だったので、最低限の保障内容(日額5,000円とか)で加入し、かつ保険料年払いで安く抑えています。
保険料を年払いすると大体2%程度安くなるので、それだけで年利2%の運用利回りを得るのと同等の効果があります。
5年後に保険料に差がついたのはまさにこの日額5,000円か10,000円かという部分が大きいです。そのため今回勧誘のあった保険が特別に高いわけじゃないのはお姉さんの言う通りなのでしょうが、電話を切るために少し意地悪な言い方をしちゃいましたかね。
ちなみに医療保険は目標金額を貯蓄できたら解約しようね、という話を妻とはしています。
それでは、また。
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