日本人のExcelは見にくい!(醜い?)世界標準のExcel作成術とは

慎泰俊『外資系金融のExcel作成術−表の見せ方&財務モデルの組み方』東洋経済新報社を読みました。

外資系金融で働いた筆者が仕事で身に付けたExcel作成術について、

  • 表の見せ方
  • 財務モデルの組み方

の2つに分けて解説しています。

この本はこんな方にオススメの本です。

この本がオススメの読者
  • 企業の財務部門、経営企画部門、管理部門でなどで働いている方
  • 作った表が見にくいと言われたが、どこをどんな風に直せばいいか分からない方
  • 日々の仕事でExcelの作業が大量にあり、作業を効率化し生産性を上げたい方

読んですぐに仕事に生かせるスキル、ノウハウが詰まった本で、買って大正解でした。

僕は週末に読んだのですが、昨日から早速この本のノウハウを仕事に活用しています。

Excelはサラリーマンにとって必須科目です。

しかも働き方改革の推進により、短時間で成果を出す=労働生産性を上げることが求められています。

この本を読めば、Excelの作成スピードを上げながら、上司や顧客を納得させられるExcel資料を作れるようになります。

目次

この本を手に取った理由

まずはこの本を手にとった理由から紹介したいと思います。

この本を手にとった理由
  1. 外資系コンサルの財務モデルやExcel資料が洗練されていたから
  2. 財務モデル作成の基礎を学びたいから
  3. Excelの操作、ショートカットの知識を強化したかったから

外資系コンサルの財務モデルは洗練されていた

僕は上場企業の経営企画部門で働いています。

仕事柄、様々なExcel資料を日々、目にしたり自分でも作成したりしています。

仕事で目にするExcel資料の中には、効率を考慮していなかったり読み解くのが至難の技と言えるほど分かりにくい資料がある場合は少なくありません。

僕はこれまでの経験の中でフォントや罫線、色使いに気をつけつつExcel資料を作成してきましたが、あくまで自分なりの試行錯誤。

そんなときに、仕事で関わっている外資系コンサルの作成した財務モデルのExcel資料を見て「なんて洗練されてて分かりやすいんだ」と思ったんです。

彼らが作ったExcel資料は

  • 見た目がスタイリッシュかつシンプルで洗練されている
  • ロジックの流れが分かりやすい(理路整然としている)

まさに「これだ!」と思いました。

この作成術を是非自分のスキルとして身につけたい、それが本書を手に取った1つ目の理由です。

財務モデル作成の基礎を学びたい

昨年の秋に東京オフィスに赴任してからの主な仕事の一つが自社製財務モデルによる損益シミュレーション資料の作成です。

だいぶ慣れてはきましたが、そもそも上司が作ったモデルの数式と構造を読み解いて理解したにすぎません。

いわゆるリバースエンジニアリング。やって覚える系なんですね。

企業における財務モデル作成や分析について基礎から体系的に学んだわけではないのです。

財務モデルの作成と分析を基礎から学びたいと思ったのが、本書を手に取った3つ目の理由。

Excelの操作、ショートカットの知識

最後に本書を手に取った3つ目の理由。

Excelは熟練して仕事が速い人とそうじゃない人で作業スピードが段違いです。

僕自身もそれなりに注意を払って作成スピードを上げ、生産性を上げてきたとは思います。

しかしある日の外資系コンサルとの打ち合わせでのこと。

Web会議でExcelの画面を共有しながら、先方がマウスを使わずショートカットキーを駆使して話をしながらどんどんと作業を進めていくのです。

それを見て、自分にもまだまだ大きな伸び代があると感じました。

もっとショートカットキーを覚えればExcelの作業効率がもっともっと上がる!と思ったのです。

注目したポイント=役に立てたいポイント

慎泰俊『外資系金融のExcel作成術−表の見せ方&財務モデルの組み方』東洋経済新報社では、注目したポイント=役に立てたいポイントです。

普段の書評記事では注目したポイントと自分が役に立てたいポイントに分けて書いています。

だけど今回は自分の中で問題意識・課題が明確になっていたので注目したポイントと役に立てたいポイントが一致しました。

表の見た目の

まず1つ目は、表の見た目の話。

ある意味このために買ったようなものです。

表の見た目を整えるコツと決まりについて下記の要素を中心に解説されています。

表の見た目を構成する要素
  • 罫線の使い方
  • セルの色使い
  • 構成要素の並び方

「見た目より中身が大事だろ」って思ったあなたは黄色信号です。

資料は見た目がとても重要です。

見た目が整っている資料は、パッと見ただけで中身が理解でき、頭に入ってきます。

しかし見た目が整ってない資料は作成した人にいちいち聞かないと理解できません。

そのくらい資料の見た目って大事です。

財務モデル作成時のお作法

財務モデルには作成時のお作法があります。

財務モデル作成時のお作法
  • 「インプット項目」「リンク項目」「アウトプット(計算式)」で色を分ける
  • ワークシート上のロジックの流れを視覚的に整理する
  • 1行につき1計算ステップを原則とする

財務モデルは情報をインプットする部分と数式で結果を導きだす部分とに大別されます。

モデルを触り慣れていない人などはどこが入力していい部分で、どこが触っちゃいけない部分か判別がつかない場合があります。

そのようなことが無いように色分けをするのですが、なんとこの色分けのルールは誰が決めたのか、世界で共有されている共通認識があるのだそうです。

また、こんな資料って分かりにくいですよね。

分かりにくい資料の例
  • ワークシート上であちこちに行かないと読めない資料
  • 計算の過程がパッと見分からない(計算過程を省略している)資料

上記のような資料は「分かりづらい資料」の代表格ですよね。

表における項目をどのように並べるべきかについて迷ったときには、「作った表をどのように説明するのか」を考えながら項目を並べるようにしましょう。

慎泰俊『外資系金融のExcel作成術−表の見せ方&財務モデルの組み方』東洋経済新報社

上司から常々言われていることがあります。

それが「説明する人が喋りやすい資料はいい資料」ということなのですが、思わず「これだー!」と電車の中で膝を打ちました。

ショートカットキー

ショートカットキーの活用もExcelの作業時間を大幅に削減するには必須です。

当然ながらControlキーを組み合わせた「元に戻す」とか「コピー&ペースト」なんていう超基本的なコマンドは押さえています。

しかし実際、Excelの作業をもっともっとスピードアップして効率化したい場合、それだけじゃ足りないのです。

本当は、例えばこういう作業をショートカットキーで済ませたいわけです。

ショートカットキーが欲しい作業
  • 値で貼り付け
  • 数式を貼り付け
  • 書式を貼り付け
  • 値と書式を貼り付け

このような作業はメニューの深めの階層にあるためAltキーを使ったとしても面倒です。

実際、僕もこのような作業はマウスを使って操作しており、結構手間と時間がかかっていました。

これをワンタッチのショートカットキーとして登録する設定も紹介してあったので、早速登録。

僕は今日からガンガン活用しています。

まとめ:

以上、慎泰俊『外資系金融のExcel作成術−表の見せ方&財務モデルの組み方』東洋経済新報社を読んだブログでした。

毎日の仕事に密接に関わるため、僕は読んですぐアクションにかかることができています。

そしてとてもタイミングがいいことに、今日上司から、ある指示を受けました。

それが、現在使用している財務モデルを現行の形やロジックに囚われない形でのアップデートを検討せよというもの。

大きなチャンスだと感じています。

チャンスは準備した人間にしか掴めない、つくづくそう思います。

それでは、また。

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